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論文:投影法から見るレジリエンスの多様性


レジリエンスの個人差理解に関する論文が公開されました。投影法を用いて、個人のレジリエンスの志向性(レジリエンス・オリエンテーション)を理解できる可能性が示されました。


http://www.jaqp.jp/JJQPabst/JJQP_17_2018_043-064_abst.pdf


《要旨》

レジリエンスの個人差に関する研究は,これまで主に尺度を用いた量的な検討の中で進められてきた。しかしレジリエンスが数量的に表現されると,個人差はその得点の高低のみで論じられるようになり,すべての人のレジリエンスが同一線上に位置付けられるかのような認識がなされ,その多様性が無視されやすくなる。そこで本研究では,レジリエンスの多様な個人差を理解する新しい視座を得るために,投影法を用いて個人の意識的・無意識的な心理的力動を捉えることを試みた。18~30歳の男女1,000名に,12種類の落ち込み状況を示した刺激画を提示し,登場人物が立ち直れるためのアドバイスを回答してもらった。こうして得られた12,000の記述データについてカテゴリー分析を行った結果,最終的に14のレジリエンス概念が見出された。続いて,得られた概念を相互の関連から理論的に整理した結果,14のレジリエンス概念は“どのような種類のレジリエンス”(「復元」「受容」「転換」)を“どのような手段”(「一人」「他者」「超越」)を通して目指すのかという「レジリエンス・オリエンテーション」の視座からまとめられることが明らかとなった。本研究は,これまでのレジリエンス研究における一元的な個人差理解を超える,多様なレジリエンス理解の枠組みを提供するものである。


《論文題目》

平野真理・綾城初穂・能登眸・今泉加奈江 (2018). 投影法から見るレジリエンスの多様性――回復への志向性という観点 質的心理学研究, 17, 43-64.



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© 2018 Mari HIRANO

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