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論文:潜在的レジリエンスへの気づきを目的としたプログラムの試験的検討


レジリエンスの予防的実践に関する紀要論文が公開されました。投影法を用いたグループワークを通して、自分の中の潜在的なレジリエンスに気づいていく介入のあり方を提案しました。


《要旨》

レジリエンスを促進するための心理学的介入アプローチのひとつに、自らのレジリエンス要因の自己認識を促すものがある。しかしながら、とりわけレジリエンスや自尊感情が低下した人々にとっては、自らの内的・外的資源を認識することは困難な場合があり、本人が自覚していなくとも潜在的に有しているレジリエンス要因を見つけて引き出すようなアプローチが必要であると考えられる。そこで本研究では、投影法を活用して本人の潜在的なレジリエンスへの気づきを促すグループ・プログラムを構成し、その効果を検討することを目的とした。女子大学生13名を対象に、8つのワークとホームワークから構成されるプログラムを実施し、プログラム前後でのレジリエンスの認識の変化を質的に検討した。その結果、レジリエンスの多様性の認識をベースとして、非能動的なレジリエンスへの気づき、レジリエンスに至るプロセス・方法の拡がり、自分のレジリエンスの信頼、回復を超えたイメージ、という4つの変化が見られ、アプローチの適用性と可能性が考察された。


《論文題目》

平野真理 (2019). 潜在的レジリエンスへの気づきを目的としたプログラムの試験的検討―グループワークによる多様性認識を通して― 東京家政大学附属臨床相談センター紀要, 19, 31-45.


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